水産業

石垣のマグロを全国へ。
漁師たちの挑戦。

ヤエスイ 合同会社

石垣島のマグロ延縄漁師が設立した合同会社。漁獲直後から消費者に届くまで、途切れることなくマイナス1℃の低温に保ち、広域流通や長期保存が可能となる物流方式「マイナス1℃のコールドチェーン」を実現し、「石垣マグロ」の安定供給とブランド化を目指している。

INTERVIEW

インタビュー

みらい基金の創立10周年に際し、
採択された皆さまに特別に
アンケートを実施いたしました。
その回答の一部をご紹介いたします。

応募背景・準備

  • Question01

    助成申請をした事業の
    テーマを教えてください。

    漁獲から加工・販売に至る過程において、施設整備及び機器の導入を産地と消費地の両サイドで行う。また、量販店のアウトパックニーズの高まりを踏まえ、生鮮マグロの流通販売体制(一気通貫型)を消費地の流通業者と連携することによって構築し、コスト削減等を図って利益を産地に誘導する。

  • Question02

    助成申請に応募しようと
    思ったきっかけを
    教えてください。

    「おいしい」と言ってもらうために手を抜きたくないという思いから、魚体処理の徹底や温度管理に今まで以上に取り組み、試行錯誤を繰り返してきた。しかし、生産と供給を繰り返していく中でどうしてもいつもクリアできない問題、島内外での安定供給と県外への販路拡大という問題に直面した。合同会社を作ることでこれらの問題解決を図ろうと考え、加工場の整備等について助成率も9/10であること、外部人材の活用も可能であったことから、魅力を感じ応募した。

  • Question03

    助成申請に応募する際
    工夫したことは?

    まず、自分たちが取り組みたい事業とその事業に対する思い入れについて書き出し、アドバイザーに相談し、自分たちができる範囲での施設整備、機器導入を行う計画を作成した。このことにより、自分たちが目指すべき方向が明確となり、共通の目的に向かって立場を超えて前進する体制が構築された。その後、利用可能な補助・助成事業等についてアドバイスを受け、事業の目的等に沿い事業計画をさらにブラッシュアップした。

  • Question04

    渡し切り(返済不要)の
    「みらい基⾦」の特徴等を
    ふまえ、同基⾦の機能をどう
    感じるか教えてください。

    弊社は、設立当初は資金が乏しく、計画通りの機器導入ができず、既存の施設(刺身屋を廃業した方から借用)にて実施をしていたが、衛生管理面等で大きな不安を抱えていた。そうした中で、90%助成は、金融機関からの融資が受けやすくなり、計画通りの整備ができた。このため、資金力に乏しい事業者にとっては、きわめて有益な助成制度だと実感した。

事業における課題

  • Question05

    助成をもらう以前の
    事業の課題について
    教えてください。

    石垣島で水揚げされるマグロで、高価格が見込まれる30㎏を超えるマグロや本マグロは、本土の消費地市場に出荷していたが、30㎏未満のマグロ類やビンチョウマグロは、地元の刺身屋への直接取引だった。このため、水揚げが集中する時は、需要の少ない石垣島では価格が暴落するというよりも購入していただけなかった。このため、新たな需要の創出(島内・島外)が課題だったが、自分たちだけでは解決できる問題ではなかった。

  • Question06

    抱えていた課題について
    向き合った期間・解決
    できなかった理由について
    教えてください。

    向き合った期間:5年以上
    これまでの解決方法は、「自助努力」であり、漁獲方法や鮮度保持に関して取り組むと共に、消費地市場を訪問し石垣のマグロ類の良さを知ってもらう取り組みをした。その結果、消費地市場での高評価につながったが、サイズは30㎏以上のマグロ類についての効果は得られたが、小型のマグロ類等に関しては自ら消費先の開拓をせねばならず、そのための人材や資金が無く、取り組めなかった。

  • Question07

    あなたの事業における⽬標を
    かなえるうえで、現在まだ⾜りない
    ものは何か教えてください。

    人材/継続する強い意志/場所/資金​

助成で達成した
結果・展望

  • Question08

    助成を受ける前と後で
    どのような変化があったか
    教えてください。

    助成を受ける前は、どうしても主たる購入者である刺身屋が出す安い価格で推移していたが、施設整備ができ販売体制が確立した今は、品質に応じた価格で販売できるようになった。
    また、店舗を構えることにより、観光客が店舗の前を通るようになり、石垣島でマグロが獲れていることをPRできるようになった。

  • Question09

    助成を受けて、
    ボトルネックをどう解決したか
    教えてください。

    小型のマグロ類及びビンチョウマグロの島内外への供給体制構築が、石垣島のマグロ延縄漁業の維持、継続にあたっての課題・ボトルネックであった。島内での供給においては、直販販売体制の構築と安定供給のための保管が必要であり、島外への供給に関しては、生鮮マグロの一気通貫型の加工・流通体制の構築(物流コストの削減と消費地加工・供給体制の構築)が必要であった。この三体制の構築により、漁獲したマグロの価格安定が図られると見込んでいる。

  • Question10

    助成終了後も含め、
    事業の目標が達成された
    その先の長期的ビジョン・展望
    などについて教えてください。

    現在、弊社の社員が国の補助事業「漁船のリース事業」を申請している。石垣島のマグロ延縄漁業の持続を目指したマグロ類の高付加価値化、特に端材の活用を図り、漁業者の安定的収益の確保ができる体制にしたいと考えている。

MESSAGE

応募者の方へひとこと

代表社員 具志堅 用治

助成事業を受けるために取り組まなければならないことは、考えていることを実践するための第一歩踏み出すことです。そのあとで、第2歩目をどうするのか、事業計画を外部のアドバイザーの支援を受けながらブラッシュアップしていくことが必要です。技術開発も必要ですが、袖だけではだめで、どう利用し地域の活力に結び付けていくか、そしてどう持続していくかがキーワードになるのではないでしょうか。まずは一歩踏み出し、チャレンジしてください!

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2024年度 申請者情報登録開始!

申請者情報登録 2024年04月01日 0時~2024年07月01日17時まで
申請登録 2024年05月10日10時~2024年07月01日17時まで

まずは募集要項をチェック!

募集要項はこちら助成申請受付システム
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